この度、2025年2月22日(土)~23日(日)に、ウェスタ川越において、第42回日本臨床皮膚外科学会総会・学術大会を埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科が担当で開催させていただくことになりました。このような機会を与えていただき関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
 本学術大会は、医育機関および第一線の臨床現場で活躍する主に皮膚外科を専門とする医師や、一般皮膚科医・皮膚外科医など約150名の参加が見込まれます。毎年皮膚外科手術、皮膚良性・悪性腫瘍治療、レーザー治療、外傷・褥瘡・皮膚感染症・下腿潰瘍の治療、美容的治療など幅広い領域にわたる最新の臨床的知見、情報交換の場となっています。
 今回の学術大会では「multidisciplinary approachにおける皮膚外科学」をメインテーマとさせていただきました。近年外科領域全般において対象疾患の病態の解明、手術における手技・デバイスの発展により、手術の低侵襲化および手術と組み合わせて行う非手術療法により飛躍的な進歩を遂げております。皮膚外科領域においても患者さんの満足を得る治療には、多領域の専門科が介する治療multidisciplinary team medicineは今後ますます進歩する領域と考えられます。現在、本テーマを踏まえつつ、最新の臨床的知見、情報交換の場となるような多数の企画をしております。

 特別講演として,獨協医科大学脳神経外科主任教授 阿久津博義先生より「頭を切らない脳外科手術」という我々皮膚外科医にとっても大変興味深く,皮膚外科領域でも参考となる講演を頂きます。阿久津先生は私の大学時代の同級生であり,私の実母の脳疾患を手術により命を救って頂いた恩人でもあります。

 学術大会企画としてはKorean Society of Dermatologic Surgery(KSDS)との橋渡し企画として,KSDS会長のKi-Hoon Song教授より韓国の皮膚外科の現状に関するご講演を頂きます.今後のJSDSの国際化,KSDSとの繋がりが深まる一端となればと期待しております。

 また,日本皮膚科学会の皮膚がん診療ガイドライン改訂時期にちょうどさしかかる時期であり,実際にガイドライン作成に携わられた先生方より,主に手術のクリニカルクエスチョンのupdate内容につきご講演頂きます.さらに我々皮膚外科医が大好きな手術動画シンポジウムについても企画いたしました。実際の手術動画を通じて活発な討議や学びが得られるものと確信しております。

 新型コロナウイルス感染の蔓延により長らく完全リモート開催や完全ハイブリッド開催が続きましたが、今回は原則として現地参加形式とさせていただく予定です。多くの先生方にとって有意義であることはもちろん、心地よく参加できる学会にすべくスタッフ一同工夫してまいります。皆様のご参加を心よりお待ちしています。

2024年12月14日

第42回日本臨床皮膚外科学会総会・学術大会
会長 中村 泰大
(埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科 皮膚科)

CEO